老舗を、変えろ。
代表取締役 安江 博幸 株式会社安江工務店
代表取締役 安江 博幸

日本の住宅事情について。

2015年の国勢調査によると、日本の総人口は約1億2,711万人。それが2030年に1億1,522万人、さらに2060年には8,674万人まで減ると予測するデータがある。また、全国の空き家は820万戸(空き家率13.5%)にも上る。事実上、住宅の数は現存する中古だけで十分であり、新築住宅はもう不要だという見方もできるかもしれない。新築専門のデベロッパーやパワービルダーの事業は先細りが確実で、中には買取仲介やリノベーション、インスペクション等に業態転換を図る業者も出てきている。

安江工務店の近未来。

安江工務店は今年で創業46年になります。地域に根ざし、地道に建設業を営んできました。私は33歳のときに父親から会社を引き継ぎ、以来17年間社長を務めています。古くは大手ハウスメーカーの建築の下請けなどもやっていましたが、2000年からはリフォーム事業に注力、自然素材を活かしたデザインをコンセプトに愛知県内で積極的に店舗展開しています。今後、直営店舗は東海3県へと広げる予定で、それと同時にリフォーム・新築・不動産という3つの事業の軸をより強固なものにしていきます。また、直営ということには固執せず、ビジョンを共有できる企業と手を組んで全国に事業を展開していこうと考えています。

新しい会社、つくります。

住まいとはハードである「家(House)」とソフトである「家庭(Home)」の両方から成り立っている。お客様に住まいを提供することはつまり、住宅という物質ではなくライフスタイルという概念を提供すること。そうした考えに立てば、先に述べた「新築住宅は先細りする」という一般論は私たちには無関係なのかもしれません。新築住宅そのものが商品ではないのですから。安江工務店は量産品ではない「そのお客様のためだけのライフスタイル」を提供するのです。売上の半分がOB顧客(リピートもしくは紹介)で構成されているという事実も、お客様からの信頼度の高さを証明しています。そして、お客様と永続的なコミュニケーションを図るにあたって、幅広い事業展開は大きな強みとなるはず。数年後には、高齢社会に対応したデイサービスや老人ホームを展開していることだってあり得ます。それは新しい事業をやるというよりも、新しい会社をつくるという感覚に近いかもしれません。

捨て身になる覚悟はあるか?

当社を志望する学生さんには、安江工務店という器を使って夢を持ち、人としての成長を遂げてほしいと願っています。確かに歴史と伝統のある会社ですが、そんなものにしがみつかず、会社に新しい風を吹かせ、どんどんかき回していってほしいです。新規事業を立ち上げてもいいし、なんなら社長になってもいい。私は社長職に対しての執着はありません。あとを任せられる優秀な人材が出てきたら潔く退きます(引退セレモニー後に会社の屋上で独り言をつぶやくシーンまで妄想しているくらいですから・・・笑)。向上心を持って、どんどん上にのぼってきてください。ただし、捨て身になる覚悟があるのならね。私はこれまでずっと捨て身でやってきました。捨て身にならないと、会社も社員も事業も残りません。逆に言うと、その覚悟さえあれば、君の人生はきっともっと、おもしろくなるはずです。